「記憶を引き継ぐ2世帯住宅」…設計を振り返って

12.07.25

旧家の思い出を引き継いだ、建替による2世帯住宅…
外構工事も終わり、写真撮影をさせて頂きました。

実は、このお住まいの基本設計をしたのは、弊社ではありません。
京都の一級建築士事務所、『日菜設計室』さんです。

ご縁があって、実施設計(詳細設計)を榊住建にまかせて頂けることになり、
仕上材の打合せなど何度か、さいたま市まで足を運んでいただきました。

おだやかな雰囲気の中に大変エネルギッシュなお人柄で、当方、色々と行き届かない所が
あったと思いますが、迷ってご相談すると必ず「あっ!」と思う指針を示してくださり、
京都と埼玉の距離を超えて、安心して設計・施工に取り組むことができました。

設計当初は、旧家を解体せずに、大規模改修を目指して計画を進めていましたが、
床下や小屋裏にもぐった調査結果などから、最終的には建替えの判断をしました。

建て主さんが当初の改修案を気に入っていらしたので、建物の配置は旧家と似ています。
そして、使われていた木材や建具、庭石や灯篭など、出来る限り新しい住まいに取り入れることが、
日菜設計室さんと設計のやりとりを重ねるうちに、だんだんと強い意識に上っていきました。

今回、建物の外観や各部屋の雰囲気は、日菜設計室さんの描かれたイメージパースが基になっています。
完成見学会に来られた方々からも、「京都の雰囲気を感じる…」との声があがっていました。

日菜設計室さんとの共同設計でなければ、この家はこのカタチにならなかったと思います。
最初から建替えで計画を進めていたら、この家はこのカタチにならなかったと思います。

設計の過程が、生まれてくる住まいを変える。当たり前のことなのでしょうが…
改めて心に留めて、ほっとする家づくりを進めていきたいと思います。

最後に…『日菜設計室』さんのホームページはこちらになります。
日菜設計室(京都の一級建築士事務所)