お客様からの信頼。

少し前のお話ですが、タレントの神田うのさんが、
雇っていたベビーシッターに盗難被害を受けたというニュースがありました。

そのベビーシッターを信頼して家のこと全般を任せていらっしゃったであろうだけに、
裏切られた思いは察するに余りあります。

マダム神木咲はやすやすと人を信用しないひねくれ者なので、
例えば電化製品の修理に来た一見さんの業者や外部の人はかなり警戒しますし、
防犯意識は高い方だと思っています。

しかしある程度の期間を経ておつきあいしている人に対して
ここまでの警戒心を持つことは逆に失礼だとも思うので、
信頼関係に頼る部分は大いに理解できます。

李下に冠を整さずということわざもあるように、お客様のお宅で作業する際は、
なるべく不穏な動きにならないよう意識しています。

私たちの作業を信頼して、すべてを任せていただけるようになるには時間はかかりますが、
一つ一つ実績を積み上げていきながらお客様の心を開いていただくように努力しているつもりです。

最初はお客様のいわれた通りの作業だけを黙々とするのですが、
しばらく続けた後、
お客様が気づかない部分をこちらから提案をするととても喜んでいただけるようになります。

今まで開かずの間だった部屋が開放されたり、
ちょっとした留守を任されるようになってくると、
ああ、この信頼関係をけして崩してはいけないと身を引き締める思いで作業しています。

たかが家事、たかが掃除なんですが、作業する側が精神的にも肉体的にも経済的にも余裕がないと、
この信頼関係はなかなか築くことができません。

深いなぁ。

自分自身の生活の基盤があってこその仕事なのだということを誇りに思っているから、
がんばっていけるのだと思います。